水害と闘って来た輪中の人々。元々は自然堤防の上に家を建てていたが土地が足りなく無くなり、徐々に堤防の中に家を建てるようになったと輪中の里で聞きました。その時、土地を嵩上げしたとのことです。これまでなんとなく、写真のような形の家が原型的なものと思っていましたが、実は後期のタイプらしいです。 写真を見ると嵩上げしていないところにも建物が増築されています。この周囲でもそのような家は多いですが、そこは農機具小屋など住居ではない事がほとんどです。つまり、水害が起きたとき、そこは水に沈むことが予想され、どこまで被害が出るのかが見て取るように分かります。 そうなると、そこで住んでいる人たちは、その事で何を守るのかどこまでを諦めるのかが、自然と身に染みてきます。このことで重要と思うのは、このような建築の形がそこで住む人の覚悟を培っていると思われる点です。 こう言う建物空間を見ていると、それは地域における建築空間がもつ責任の1つかもしれないとつくづく思います。
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