設計で大事にしていることに「多目的に使えるスペースを組み込む」「本来の目的にプラスして別の使い方ができるようにする」と言うのがあります。そうすることで同じ空間が多様に活用でき、コストパフォーマンスがアップするからです。どうせお金をかけるならそのほうがいいですよね。
それから面積もコストも限られている住宅の設計ではついつい必要なものだけで設計しようとしてしまうことが多いのではないかと思います。でもよくよく考えると必要なことだけで人は生きているわけではありません。必要ではないところがなぜ必要なのか。実はこの無駄と思える部分にこそ違いがあり個性を生み出しているです。つまり、そこがその人、その家族、その家らしさを生み出しているところと言えます。だったら大事にしないとですね。
このChikusaHouse一階の空間は1Fの大きな車庫兼用の土間空間とそれに続く多目的スペースになっています。多目的スペースは玄関、廊下を兼用することで広くなっています。ここは展覧会をしたり、ピラティスを仲間としたりと、人が集まって何か出来る場所で、床には段差が作ってあります。この段差は人が座る椅子として使ったり、逆にステージとして使ったりと使い方は多目的スペースの使い方によって様々に設定できます。お花を飾ってもいいですね。
工事が進んでくるとここがどういう感じに使われていくのか、想像がどんどん膨らみます。
完成後が楽しみで仕方がありません。